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2017/02/17

付価値

僕が心から下らないと思うこと
新しいものを学ぶ億劫さに古い不便を選ぶこと
ぬるいと思いながら狭い浴槽で膝を抱えて蹲り続けること
守る価値もない自尊心を保つ為に知りもしない他を見下して、相対的な優越感に縋ること
自分の間違いを自分で正せないこと、気づかないようにすること、他人のせいにすること
ただ繰り返すだけのルーチンワーク
人の言う通りにただそれを繰り返すこと
改善点に気づきながら無駄なシステムに従い続けること
自分が信じるものを信じるのを辞めてしまうこと
誰も見向きしないような風景に美しさを探さないこと
悪口と陰口と顔色と態度を使い分けて人と付き合うこと、それを方便と呼ぶこと
自分に対して、誠実でいられないこと
義理を通さないこと
自分の発言を自分の行動で嘘にしてしまうこと
自分が正しいと思うなら、それが間違っていかもしれないと疑うことができないこと

大人になるということは
間違っているとわかっていても
それに従わなければならないことで

大人にならないということは
いつまでもそれに抗い続けるということで

そうするには途方もないエネルギーが必要で
それはきっと日に日に失われていく命のパラメーター

いつの日か
きっと僕も老いたなら

変わらない毎日を望み
変化を恐れ否定して
人の言葉を受け入れられずに
自分の価値観を世界の最低限の常識だと思い込み
それを外れた他を感情のままに罵倒して
日常を変えることに抵抗して
無駄な時間を消費するだけの日に何かを成した気になるのだろうか

そうなる前に駆け抜けて
息吐き切って崩れるまで
そうして終われるのなら
そんな毎日は訪れなくても、それでいい

何を得られなくても、認められなくても、称賛されなくても、
僕は僕がかっこいいと思う僕であれればそれでいい
2017/02/15

等価交換

ああ、ほらよくある物語
何か大切なモノを犠牲にして
強大な何かを得る物語

失ったものの大切さには
失ってみないと気づかない、というよくある物語

ねえ、でも

もしも僕が
一番大切にしているモノを対価に
一番欲しかったそのモノと交換することができたなら

僕は何を失うのだろう
僕は何を得るのだろう

それがわからない
それがわかるだけでも
失う価値はあるんじゃないだろうかと

僕が一番大切に想うもの
僕が一番欲しいと思うもの

それらを天秤にして
得たもので何をするのか
失ったものにどう絶望するのか

僕は何を捧げれば
僕が心から願うものを得られるのか

その果てに見える景色が一体何なのか
よくある物語の主人公でもないのに
そんなことを考える
2017/01/31

うた

高価な再生機器から聞こえる音も好きだけど
安いスピーカーから聞こえるラジオのような音も好き
ライブで外れた、二度と起きない音も好き
最高の環境で繰り返し聞く完成された音も好き
隣の誰かの音漏れも気になる音ならそれも好き
生活環境の向こうに聞く音も好き

誰かが歌った音も好き

歴史に残る以前からきっと
人も人以外も何もかも
歌いながら死に急いでいく

そんな歌が好き

歩くように
歌いながら
誰しも死に向かって
いまを生きていく

そんなうたがすきで
できるなら
僕もそんなうたを歌いたい
2017/01/25

黒板

白黒を分ける
分かりやすく分類する
理解できるように並び替える

全ての物をカテゴライズして
全ての物の特性を明記して
名札をつけて詳細を添付

線を引く
ここからここまで
そこからそこまで

線の上にいたい者はどうしたらいい
それは許されないのか
誰が許さないというのか

無理解の溝を埋める労力の支払いを

何故おれがしなければならないのかと
そう問えば答えになるというのなら

腕組みして笑ってやるよ
理解など求めていないと

黒板に書いた線と円の前で
世界の終わりの果ての絞首台の下で
両手を広げて笑ってやるよ

「理解したい」じゃない
「自分が納得する言葉を吐け」と言い換えればいい

それの方がまだ理解できる
戦意でくればいい
敵意でくればいい

何故にどうして
善良なる自分の親愛なる理解として振る舞えるのか

その正義がひどく可笑しい

魔女を狩る聖者もきっと
自分に間違いがあるはずがないと思ってた

あるいは
底まで自分を信じられる君が羨ましい
2017/01/04

西日

夕日に照らされる中
家路を急ぐ人々の流れを割って
高いヒールでうずくまっていたあの人は

シラフで生きていけるかよって
駅前で泣き叫んで

酒でも買って渡してやったら良かったのか
それとも救急車でも呼んでやったら良かったのか
あるいは終わらせてやることが優しさだったのか

きっとあの人が欲しかったのは
その涙を拭ってくれる大事な人の手で

通り過ぎる僕らは皆ただの風景で
邪魔でしかなかったのかもしれないし
あるいは誰でも良かったのかもしれないけれど

風景としてはとても美しかったので
それだけを僕は覚えてる
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