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2016/12/05

深爪

何にも引っかからないくらい短く切った爪の先が
プラスチックでできたキーボードが叩くのも
安い筆も高い筆も、ペンの先も何本も潰して線を引くのも
何でもない風景にシャッターを切るのも
裏に走るプログラムもわかりもしないまま
ただ綴る何もかもが

どうしようもなく叫びたいのに
名前すら思いつかない感情の何かが

どうにかしたら形になるんじゃないかと

それを見た人の何処かに何か
届いたら

それは美しくはないだろう
それは楽しくもないだろう
暖かくもないだろう

ただただ何の言葉にもならない
ただただ声帯張り裂けても
ただただ叫びたい
ただそれだけの感情で

何にも引っかからないくらい短く切った爪の先で
何かに引っかき傷を残そうとしても

きっとそれは祝福ではない
呪いに似た絶望の奥底で
ほの暗く揺れる蝋燭の一炎
あるいはただの血溜まりに残る体温のように

きっとこれは幸福ではない
ただ不幸でもない

けれどこれの名前を僕は未だにわからないまま
手放せないまま

ただただ
叫びたがってる

もしもこれが愛や夢や希望というような
美しいものだったなら
僕の爪はきっともっと長くて厚くしっかりとした
きっと綺麗な爪だった
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